下から見てあの辺が峠かなと思ったところも、そこまで行ってみるとまだ先がある。
道端で休んでいると、二人乗りのバイクが通り過ぎて行った。パーンと音がしたので見てみるとさっきのバイクのタイヤがパンクしたようだ。
後ろに乗っていた人を降ろしバイクは修理に向かったようだ。降ろされた人は暇なのかぼくの方に来て話しかけてくる。チベット人でニマさんというらしい。韓流スターのようなやさ男。韓流スターというのはヨン様のことだ。そういうことに疎いのでヨン様しか知らないので韓流といったらヨン様。何だか随分と古い人間のような気もする。
しばらく話していたが、ぼくもいつまでも休んでいるわけにはいかないので歩き始めると、二マさんもひとりで待っているのも暇なのかついてくる。
道は少し登りなのだが、二マさんはぜいぜいいいながら歩いている。時々思い出したように頭は痛くないかと聞いてくる。チベット人もやはり標高4,500メートルになると多少は息が切れたり、頭が痛くなったりするのか、二マさんが韓流スター似のやさ男だからなのか。
歩いていると後ろから車が来た。二マさんがヒッチハイクをしたが止まってくれなかった。漢族だったから止まってくれなかったと、二マさんはいった。確かに歩いている時に乗ってきなと声を掛けてくるのはみんなチベット人だ。
そのうちバイクが来て、今度はヒッチハイクに成功し、二マさんは去っていった。
道はだいぶ平坦になり、湖が見えてきた。湖を過ぎると、道はやっと下りになる。
道は大回りして下っていくようなので近道する。ヤクの群れの中を歩く。
本当はもっと標高の低いところまで行きたかったが、この先歩いてもあまり標高は下がらないようなので16時半歩くのをやめる。
